治療指針:生活提言


腰膝の寒えの弁証論治
病因病理:弁証論治




病因病理



幼い頃より視力が弱くその視力も徐々に落ちてきて17歳の頃にはかなり見えなくなって文字の使用が難しくなっている。これは網膜色素変性症と言う事で腎気が幼少の頃から十分に充実する事ができずに成長はしながらも器は小さめだったと思われる。そこへ10歳頃までは毎年のようにひどい風邪を引きこれも腎気の弱さのために外邪を防ぎきれなかったものとおもわれ肺炎も何度も起こして腎気の弱さが伺われる。







15歳から東京に出てからはストレスに対して肝気を立てながらスポーツもハードにこなしていた。これはストレスの発散にもなってはいたものの、陸上では大会に出場することやフロアバレーでは部長にもなりストレスもあったものと思われる。この頃から慢性的な便秘状態で肝気を張っていたために便通は週に1回程度となって脾胃の運化機能を促進できなくなっていたとと共に腎気は徐々に落ちてきて臓腑を濡し滋養する力が弱まってきていると思われる。

17歳頃に視力が急激に落ちた事は更に腎虚が進んでおり、18歳のときに腎盂腎炎の疑いで高熱が10日も続きここで一段と人気を消耗したものと思われる。常に寒さを腰に感じるようになったのもこの頃からで26歳頃になるとひざにも寒さを感じ陽虚傾向になってきたものと思われる。

20歳には一人暮らしを始め、就職し、25歳には結婚と特に大きく体を壊す事もなく過ごしてきたと思われる。しかし、ストレスの解消法として食欲に走る事になり体重は70kgと少しずつ脾胃に負担をかけてきていると思われる。

腎気が弱かったにもかかわらず二人の子供の妊娠・出産は大きな問題は無かった。これは任脉、督脉、衝脈で支えられ器を成り立たせていたためと思われる。







30歳には、結婚後仕事をやめていたが再就職決まる直前1か月間、頭全体がヘルメットで締め付けられるような痛みが起こりこれは仕事を再び始める事への不安などからこれまでに無くストレスを感じており肝きを張る事で肝欝となり頭痛を引き起こしたものと思われる。結婚後毎晩のように飲酒を続けてきたことや日中の間食などにより脾胃への負担をかけ続けてきたことで裏である腎気にはもともとの弱さがあるところへ脾気も弱まってきたことで肝気を支えられなくなって来ていた事も頭痛を生じた原因と思われる。

31歳には再就職し、間食をしなくなったことと体を動かすようになったことなどから体重が減り(約10kg)62kg程度になって脾胃への負担はだいぶ軽減してきたように思われる。しかし更に腎気の損傷は少しずつ進んでおりそんな中でも肝気を張るために気は上昇し口の中では潤いが無くなり身体が疲労してくると粘りを感じるようになってきたものと思われる。この頃ぎっくり腰を何度か発生している事や夜間尿で起きるようになったりひざが寒い症状をはっきりと自覚するようになっている事などからも腎気が落ちている事が推測され、脾気も影響を受けて落ちていくが、食欲が少し落ちてきた事は脾気にとっては自己防衛になっていたものと思われる。







37歳には、今の職場に転職して新期の立ち上げに準備室からの関わりとなり、ストレスが強かったこともあってまた更に肝気を張る事となって行ったと思われる。

毎晩の飲酒は続いていたことや産後貧血の試適はあったものの特に何もしてこなかったこともあり、立ちくらみが起きるようになった。これは貧血の症状であることから脾胃の気血を作る力の不足や腎気の不足が更に進んだものと思われ、また、腰部に冬はホカロンを常用するようになって腎の温煦作用の不足も顕著となってきている。

40歳には、視野が狭くなり光はわかるものの人が前に立っていても解らないくらいになった。これは腎陰の不足が更に進んだものと思われ、一方で健康診断で子宮頸癌の軽度な段階として経過観察となり腎気そのものの不足が推測できる。しかし、経過観察は良好で子宮頸癌は問題無しとなる。これは身体に腎気を立て直そうとする力があったものと思われる。







42歳2006年7月に、「かるがもの会」の代表を2年の任期で引き受けたが毎週金曜日に夜中まで役員会を行う事になったり色々なストレスが舞い込んでくるようになり睡眠不足も蓄積し始め腎気が補われるはずの睡眠が不足する事で更に腎気が虚していく事になったと思われる。

42歳2006年夏、会社の健康診断で初めて貧血を指摘され鉄剤を服用する事で血が補われて疲れやすさなどが改善したが、症状が改善すると鉄剤の内服を終了してしまったため根本的な解決にはならなかったものと思われる。

42歳2006年12月頃、かるがもの会でイベントの企画が始まりストレスを感じていた事や家庭での悩みがあったことが重なりストレスが強まり強く肝気を張った生活を送っていた。寒さに向かい裏である腎気が十分でないことや酒量も徐々に増していた事により脾胃に負担となり肝気を支えきれずに激しい頭痛が起こり、忘年会のシーズンでお酒を更に飲み脾の内臓を支える力も弱まってその後 痔がおこってきたものと思われる。

1月5日以降は、年末年始の休みが明けることで家庭から離れる時間ができた事によりストレスが少しずつは軽減して火がでるような頭痛は治まっても、まだ抱えたストレスが多く腎気を特に補うことも無かったために常に頭痛はあった。この頭痛は寝ているときには痛みは無く朝は痛みで目覚めるのではなくその後気合を入れると痛み出し会社に行って頑張ろうとすると痛みの度合いが増し、激怒するような事があると更に頭痛が増した。この事から昼間は肝気を張っていてそれを裏である脾腎が支えきれず頭痛は激しく現れるが夜間は肝きを抑えることができて睡眠が取れ朝目覚めてから肝気が立ってくると頭痛が始まるという状態だったと思われる。チョコ、緑茶、コーヒー、ワイン、ピーナッツで頭痛が悪化しているが、これは裏である脾にこれらの食べ物で負担がかかり支える力が弱まるものと思われる。特にピーナッツは脾に負担が大きく肝気が上昇し顔面に熱を持つようになり顔もかゆくなるものと思われる。

2月末ごろには依然として頭痛は続いていたが、4月頃の生理前から3日位までだけ頭痛みがひどくなっただけとなり次の生理時は痛みがなかった。5月ごろになってこれもなくなった。特に生活は変わらなかったが十全大補湯を服用したことが改善に繋がったと思われる。この事は、十全大補湯が補気補血の漢方である事から、全身が改善傾向になり、4月頃に生理前から3日位までだけ頭痛みがひどくなったのは整理を生ずるために肝気が張って肝欝状態が生じていたと思われる。これは十全大補湯で身体が楽になり肝気を立てて生活しても肝気が納まりやすくなってきたために生理前の頭痛も取れて、生理前にお腹が張ることもなかったのだと思われる。その後2ヶ月くらい八味丸に変えて服用したが特に大きな身体の変化を感じられず段々とサボりがちになっていった。この事から腎気を補うだけでは十分な改善がされないと言う事で、脾きと腎きと肝気とが深く関わっているものと思われる。




弁証論治



【弁証】腎虚 脾虚

【論治】補腎 健脾







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