治療指針:生活提言:経過


卵巣嚢腫、甲状腺機能低下、長い不妊治療歴の弁証論治
病因病理:病因病理解説:弁証論治




病因病理



20歳前後に45キロから39キロ(BMI17.3)へと大きな体重変動があり、また、いろいろな ことで体重は結構上下するとういことより脾胃の不安定さを感じさせる素体であった。 また20代後半から月経前症候群が始まっていることから、腎気の弱さ、肝鬱の強さもあ ったのではないかと思われる。

33歳の頃、医療系の学校に行き非常に頑張ったり疲れたりしたせいで体調を崩し、右卵 巣嚢腫が見つかり手術となった。脾胃の不安定さ、腎気の弱さのなかで肝気をより張っ て学校勉強を乗り切ろうとしたため、下焦で気滞が生じ、卵巣膿腫という瘀血状態とな って しまったのではないかと思われる。







不妊治療が始まると体重が増え始めている。また一回目の不妊治療により甲状腺機能低 下症と診断された。不妊治療によって下焦に負担がかかり腎気がおち、腎気が落ちたこ とのよって脾気の不安定さがまし体重が増加。結果として脾腎共に機能が低下していっ たのではないかと思われる。

その後不妊治療を続け、なんとか妊娠にたどりつくも流産。またこの時期に引っ越しな どの心労も重なり腎気を踏み台にして肝気を張ることが多かった。この流産と引っ越し で腎気を大きく落としてしまい、朝起きがたくなり、朝のむくみが生じ、疲労感の悪化 、生理の量の減少となった。また腎気が落ちてしまったことで肝鬱は強くなり、心熱、 胃熱を生じ、口渇、異常食欲、のぼせ、前と左部分の頭痛ともなっている。この異常食 欲は脾気により負担となり内湿を生じやすくなり体重がどっと増えたとう状況にもなっ ている。

流産後の明瞭な腎気落ちが回復できない状態が継続しているので、不妊治療を繰り返す 度に腎気が落ち、下焦の生命力は低下し、体外受精の状況も空砲や卵の状態がよくない という結果が続いている。脾気は内湿を生じやすく、肝気は上逆、鬱滞しやすい状態が 続き、悪循環となっている。




病因病理解説



20歳前後に45キロから39キロ(BMI17.3)へと大きな体重変動があり、また、いろいろな ことで体重は結構上下するとういことより脾胃の不安定さを感じさせる素体であった。

【食物を食べると、胃腸で消化吸収し、そののち便で排出されます。東洋医学の世界で はこの消化吸収を脾胃の力が、排泄を生命全体の底力でもある腎が主ると考えます。食 べ過ぎると脾胃の力を多く使い、脾胃の力だけでは足りなくなってしまうために、底力 である腎の力を借りる必要が生じ腎にも負担がかかります。腎に負担がかかるので排泄 の力が不足します。腎がすぐに回復できるような人であればひどく太ることはありませ んが、排泄力が弱ったまま経過すると、余計なものを溜め込んで太りやすくなります】

また20代後半から月経前症候群が始まっていることから、腎気の弱さ、肝鬱の強さもあ ったのではないかと思われる。

 【女性の月経などは土台の生命力(東洋医学で言うところの腎気)によって支えられ ています。この腎気が少し弱く、また強いストレスが腎気に負担をかけよりいっそう腎 気を不安定にしてしまいます。そのため 月経などの女性にとって当たり前な生理的なリズムが身体にとって『重荷』となり月経 前症候群となっていると考えられます】

33歳の頃、医療系の学校に行き非常に頑張ったり疲れたりしたせいで体調を崩し、右卵 巣嚢腫が見つかり手術となった。脾胃の不安定さ、腎気の弱さのなかで肝気をより張っ て学校勉強を乗り切ろうとしたため、下焦で気滞が生じ、卵巣膿腫という?血状態とな って しまったのではないかと思われる。

【腎気や脾気という身体の土台の力が不足してる方が、頑張って(肝気を張って)学業 日常を送っていたため、気血の巡りが悪くなり、身体の下部にてオケツという病理産物 を生じるまでになってしまったということです。】

不妊治療が始まると体重が増え始めている。また一回目の不妊治療により甲状腺機能低 下症と診断された。不妊治療によって下焦に負担がかかり腎気がおち、腎気が落ちたこ とのよって脾気の不安定さがまし体重が増加。結果として脾腎共に機能が低下していっ たのではないかと思われる。

【東洋医学では身体を、上焦(上部、心肺)、中焦(脾胃)、下焦(腎、生殖器)とみ っつに分けて考えていきます。不妊治療が身体全体に負担をかけたためとくに下焦に負 担がかかり生命の土台となる腎気に負担がかかり、脾胃にも負担がかかり全身の問題で ある甲状腺機能低下となっていったのではないかと言うことです】

その後不妊治療を続け、なんとか妊娠にたどりつくも流産。またこの時期に引っ越しな どの心労も重なり腎気を踏み台にして肝気を張ることが多かった。この流産と引っ越し で腎気を大きく落としてしまい、朝起きがたくなり、朝のむくみが生じ、疲労感の悪化 、生理の量の減少となった。また腎気が落ちてしまったことで肝鬱は強くなり、心熱、 胃熱を生じ、口渇、異常食欲、のぼせ、前と左部分の頭痛ともなっている。この異常食 欲は脾気により負担となり内湿を生じやすくなり体重がどっと増えたとう状況にもなっ ている。

【引っ越しは、体力も気力も使う心身共に疲労することです。また流産も気血共に失い がちな出来事です。この二つが重なったことで、全身の生命力に強く影響が出て、生命 力自体が一段器を小さくしてしまったのがこの時期です。小さくなってしまった生命の 器であるのに、変わらず『頑張っている』ので、疲労感むくみ、生理の減少という生命 力の虚損、また頑張ることによって生じている『内側の邪熱』によって、口渇や異常な 食欲、のぼせなども生じやすく、体重もどっと増えてしまったのです】

流産後の明瞭な腎気落ちが回復できない状態が継続しているので、不妊治療を繰り返す 度に腎気が落ち、下焦の生命力は低下し、体外受精の状況も空砲や卵の状態がよくない という結果が続いている。脾気は内湿を生じやすく、肝気は上逆、鬱滞しやすい状態が 続き、悪循環となっている。

【生命力の器が落ちたままであるので、体外受精の状況もよくなく、身体も重く、全身 の気血も鬱滞しやすい状態が続いているということです】




弁証論治



弁証:腎虚 肝鬱

論治:益気補腎 疏肝理気

【腎虚ー生命力の土台の力不足
 肝鬱ーストレス状態

 まず第一に、腎気の底上げをして生命力の器が一段落ちてしまった状態からの回復を 目指します。これによって内側の邪熱が、あるべきところ(腎)へ納まるのを期待しま す。

 状況に応じて、ストレス状態を取り除きます。生命力がある程度充実してきたら胃腸 をの回復を手伝い、内側にある湿気を取り除いていきます】







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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