切診:本人の観察


尋常性乾癬の弁証論治
時系列の問診



5歳ころ 主訴発症。これ以降現在まで一進一退。

小学校~18歳頃まで
 小学校時代は頭のフケが多く、乾癬は背中に多かった気がする。
 スポーツをすると、体調が良くなる傾向がある。
 機械体操(小学~中学)
 スキー(小学~高校)
 サッカー(中学~現在も週一回のペースで)
 家庭のしつけが厳しく高校を卒業するまで食卓に座ることが苦痛。
 中学の頃は、こめかみが痛くなることがあった。(今はなし)
 高校になって、やっと熟睡できるようになるが、現在も睡眠は浅い。
 寝たり休養と取ったりすると主訴が少しましになる。
 薬の服用はなし。







18歳春(高校卒業、鍼灸学校入学)

 家庭からの束縛が少なくなり、心身ともに解放され、体調も良好。
房事過多
 この頃から、空腹感はないが、よく食べるようになった。

 黄連解毒湯をこのときから1年半ほど飲み、2ヶ月で皮膚症状がましになる。
 皮膚は赤み中心。

18歳夏

 急に体中膿みはじめて、化膿止めのため抗生物質の飲み薬を1週間程、
 抗生物質が入った軟膏というのを渡され1~2ヶ月ほど塗っていた。
 膿は半年もしないうちに消失。それと同時に今度は一転落屑、赤み中心。
 鼻の赤みが強く、ひっかくと血が出るようになる。

 抗生物質の服用以降、休養をとっても症状が改善するということが
 なくなり、疲労感も取れなくなる。

 立っていられないほどの足の熱感。食欲過多。のぼせなどが出ている。
 心臓が飛び出るかと思うほどの動悸(緊張や運動で)。
 肉をアルコールをとると、症状か悪化することがわかり、
 この頃よりそれらの飲食はしなくなる。
 口内炎が頻発(現在はない)。

18歳冬

 19歳の誕生日に某1鍼灸院へ治療を受けに行くが、すぐに研修生となり、
治療は立ち消え。強いストレスを伴う修行で、卒業後半年ぐらいまで研修。

 落屑、赤みを持つ上にかさぶたがすごい。







19歳春

 常に死にかけているような状態(精神的な問題、肉体的な問題)。
 足の熱感でたっているのもしんどい。すぐ顔が高潮する。
 修行先と学校のストレスが強く、疲労感も強い。
 めまいを感じるようになる。
 スポーツをする時間がなくなったこともストレスとなる。
 緩脉の様な浮脉。尺位は細く、ショク脉のように弱い。
 自身で、太衝、百会 太谿、照海などで治療。
  結果として、足の熱感が抜け、皮膚症状も湿っぽさが抜けて少しましになる。

20歳

 某2鍼灸院で2年間週に2、3回程度で通い鍼灸治療をしてもらう。
 (治療法は模索するような感じで、肝欝を叩いたり、腎をおぎなったり、
  湿痰をさばいたりと、方針が一定しない。)
 精神的なものや生活環境にも症状の変化が劇しかったので、治療効果は不明

21歳春 鍼灸学校卒業

 入学当時からの諸症状は改善されず。

 某有名漢方病院で漢方治療(某2鍼灸院での治療も継続)
処方は柴胡12、金銀花15、連翹15、芍薬20、枳実20、牡蛎30、半夏、括呂仁15、
括呂根15、生甘草8、葛根20、縮砂仁10、人参6、杏仁12、石膏50、青黛丸20丸、
大青葉15、玄参10。上記の処方を朝作り、2,3回に分けて一日で服用(半年ほど継続)。
牡蠣、石膏は先煎

   皮膚症状(基本的に赤み)は少し良くなるが、ストレスや環境の変化です
   ぐにぶり返す。落屑は依然ひどい。のぼせがきつく顔の高潮は相変わらず。
   以前よりもクーラーなどの寒気をきつく感じるようになった。
   特に体調が良くないと悪寒が強い。
   顔の赤みの特徴は、赤みのあるところは非常に赤いが、湿疹のないところ
   は血の気がない。
   脉はフニャっとつぶれる感じ。
   胃の不快感が常にあり、空腹感はなく気持ちが悪いが食欲はあり、
   食べても満腹感がないのでいくらでも食べられる状態。
   心下がポコポコ脈打つ。
   興奮すると労宮が脈打つ。
   右の照海の拍動あり(これは以前から)。

両地湯服用開始(陰分を補う為)
  顔の赤みは軽減。
  足をひっかくと肌汁(ドロっとしていて血も混じる)がでるようになったの
  で、少し、湿を減らしたほうが良いと考え、杞菊地黄丸に変更。

杞菊地黄丸服用後
  水分を多量に一気に飲む傾向があったのが、それほど飲まなくなる。
  口の中が渇いた感じになることはなく、ねちゃつく感じが常にある。
  汗をかくようになりのぼせなくなった。
  足の攣りやすいのも軽減。
  胃の症状は改善されず、
  ストレスや環境の変化で、すぐに主訴はぶり返す。







22歳夏 一人暮らしを始める。
23歳夏 独立開業。
23歳の暮れ
 足が重くて少し皮下にむくみを感じが出現、肌汁がまた出るようになった。
24歳1月以降
 杞菊地黄丸の服用をやめる。
 左胃経の痛みがなくなる。
 18歳頃からの、鼻の赤みが引く。
 脂っこいもの、肉などを食べても症状がきつくならない。
 依然皮膚症状は派手に出ていフラツキがよくある。

24歳4月~現在
 先月から、調子に乗りすぎて、ストレスを受けたり、
 食事の不摂生が重なり、この1~2週間主訴が悪化してしまった。







主訴:問診

時系列の問診

四診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治











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